ドライ真空ポンプを検索すると『樫山工業』という会社をよく見かけるものの、会社概要や製造製品を詳しくわからない人もいるでしょう。
有名そうだからといった理由で真空ポンプの導入を決めると、後悔することもあります。真空ポンプ選びに失敗しないためにも、製造メーカーや製品を把握したうえで、開発条件に適したものを選ぶのが賢明です。
そこで、ドライ真空ポンプを主力製品として真空ポンプの製造を行う樫山工業の会社概要や製造製品を紹介します。
樫山工業とは

項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 樫山工業株式会社 |
会社住所 | 長野県佐久市根々井1-1 |
創業年数 | 昭和26年 |
公式サイト | https://www.kashiyama.com/ |
樫山工業は、ドライ真空ポンプを主力に各種の真空ポンプを製造するメーカーです。
日本で初めてドライ真空ポンプの開発を行い、現在では半導体や電子部品などの分野で取引先から高い信頼を得ています。
技術の進歩には終わりがなく、時代の変化に合わせてこれまで培った技術や知識をもとに最先端技術の開発を迅速に行い続けています。そのため、樫山工業は今後も高性能な真空ポンプの製造・販売に欠かせないメーカーなのです。
樫山工業の強み
ここからは、樫山工業の強みを、3つにまとめて解説します。
半導体業界で納入実績が豊富
半導体業界で納入実績が豊富である点は、樫山工業の強みの1つです。
樫山工業はドライ真空ポンプを国内で初めて開発した実績があるうえに、高性能で形式がさまざまあるため、要望に応じた製品を提案できる点で半導体業界から高評価を得ています。
半導体の製造では、ほこりのような不純物が混ざると性能が変わるため、製品の品質保持には真空中での作業が欠かせません。
クリーンな真空を作るにはドライ真空ポンプが必須であるものの、半導体業界では使用用途や到達圧力といった条件に応じた真空ポンプ選びが重要です。
樫山工業なら、製品が豊富なため、要望に応じた真空ポンプの提案ができることも納入実績が高い理由になります。
ドライ真空ポンプで国内トップシェア
ドライ真空ポンプで国内シェアトップであることも、樫山工業の強みの1つです。
樫山工業の取引先は半導体や電子部品の分野が中心であるからこそ、半導体や電子部品の分野で求められる性能や技術の知識を身につけ続けています。
顧客ニーズに応えて真空ポンプを開発し続けた結果、半導体や電子部品の分野で樫山工業の製品は受け入れられているのです。
加えて、時代の変化に遅れることなくスピード感を持ち、真空ポンプの開発をし続ける点で樫山工業の技術力の高さが欠かせません。
高耐久性
真空ポンプが高耐久性であることも、樫山工業の強みです。
樫山工業ではこれまで真空ポンプを研究した経験から、消耗品交換が不要で劣化や摩耗しない耐久性のあるスクロール型ドライ真空ポンプを開発しています。
ドライ真空ポンプはメンテナンスが欠かせないものの、点検や消耗品の交換を行うと作業を止めなければなりません。ただし、樫山工業では高耐久性で高性能のドライ真空ポンプのおかげで、6年ごとといったメンテナンス期間を実現しています。
樫山工業の真空ポンプを使うと、劣化をしづらいため作業効率が上がるのです。
樫山工業のドライ真空ポンプ製品
ここからは、樫山工業の代表的なドライ真空ポンプ製品を3つのトピックに分けて紹介します。
以上の3つについて解説していきます。
SDシリーズ

樫山工業のSDシリーズは、次世代の真空ポンプ技術を結集した革新的な製品ラインナップです。このシリーズは、SDX600からSDH6000まで、さまざまな処理能力に対応するモデルを取り揃えています。
特徴として、プロセス耐性の継承と進化、世界最小クラスのフットプリント、新しい外観デザイン、さらなる低電力化の実現、そしてSEMI/CE/NRTLなどの各規格への対応が挙げられます。
特に、独自形状の堅型スクリューと新たなヒートシステムにより、プロセス耐性を強化し、特殊材料による高い耐食性と豊富な温度バリエーションを実現。20000L/minクラスで従来比35%のフットプリント削減を達成し、省スペース化にも成功しています。
MUシリーズ

樫山工業のMUシリーズは、次世代の真空ポンプ技術を結集した新製品ラインナップです。MUP600EからMUH3000まで、多様な処理能力に対応するモデルを展開しています。
特徴として、さらなる低電力化の実現、プロセス耐性の継承と進化、世界最小クラスのフットプリント、新しい外観デザイン、そしてSEMI/CE/NRTLなどの各規格への対応が挙げられます。
特に、エッチングなどのミディアムプロセスにおいて、世界No.1の低消費電力を実現し、20000L/minクラスで従来比32%のフットプリントを削減することに成功。
安全性においても、各種規格に適合した高信頼設計を採用しています(MUHはNRTL非対応)。
NeoDry Gシリーズ

樫山工業のNeoDry Gシリーズは、最新の真空ポンプ技術を結集した革新的な製品ラインナップです。NeoDry7GからNeoDry36Gまで、様々な処理能力に対応するモデルを展開しています。
主な特徴として、100/200Vに対応するワイド入力電源仕様、業界最小値となる45dB(36Gは51dB)の静音性、空冷FANによるポンプ温度の最適制御を実現しています。また、ガスバラ使用により凝縮性ガスの排気が可能となり、従来比10%の処理量アップを達成しています(36G除く)。
さらに、世界標準のIEC電源コネクタの採用、欧州の高調波規格への対応、RS485ポートを標準装備したシリアル通信機能など、国際的な規格に準拠した設計となっています。
特筆すべきは、6年に1度のメンテナンスサイクルを実現している点で、長期運用における高い信頼性と保守性を兼ね備えています。
真空ポンプを検討するなら神港精機もおすすめ
真空ポンプを導入するなら、神港精機もおすすめです。

項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 神港精機株式会社 |
会社住所 | 兵庫県神戸市西区高塚台3丁目1番35号 |
設立 | 昭和24年1月24日 |
公式サイト | https://www.shinko-seiki.com/ |
神港精機は、さまざまな種類の真空ポンプを製造するメーカーです。神港精機なら、到達圧力や排気速度に加えて使用用途に合わせた最適な真空ポンプが見つかります。
長年、油回転真空ポンプの製造・販売を続けて国内トップシェアを誇るものの、ドライ真空ポンプでも取引先の要望を実現するために真空技術の提案を続けています。
加えて、神港精機では大学といった研究機関にも神港精機の真空ポンプの納入実績があり、最先端技術の研究開発に使われるほど高性能で高耐久性の製品を製造・販売しているため、不安を抱えることなく購入検討できるメーカーなのです。
他にも神港精機に関して詳しく知りたい人は、次の記事をご一読ください。

神港精機の製品紹介
神港精機では、次のような真空ポンプの取り扱いがあります。
- 油回転真空ポンプ
- ドライ真空ポンプ
- メカニカルブースターポンプ
- 油拡散ポンプ
- 水封式真空ポンプ
神港精機の真空ポンプは、操作が簡単でありメンテナンスも容易に行えるものがほとんどです。また、真空ポンプ本体がコンパクトに作られており低騒音のものが多いため、快適な作業環境を作れます。
神港精機の真空ポンプで気になる製品があれば、問い合わせをして最適な排気速度のものをピックアップしてもらいましょう。
まとめ
樫山工業は、国内初のドライ真空ポンプを開発したメーカーです。
ドライ真空ポンプを主力として製造・販売を行うものの、油回転ポンプやメカニカルブースタポンプなどの開発も行います。
樫山工業は、半導体や電子部品の分野で真空ポンプの導入実績が豊富にあります。半導体や電子部品の業界や樫山工業の真空ポンプに興味があれば、問い合わせてみましょう。
樫山工業と同様に神港精機でも各種真空ポンプの製造・販売を行うため、合わせて比較してみるのが賢明です。