近年、油潤滑式ポンプに代わり、油を一切使用せず、真空の性質を利用するドライポンプが各業界で注目されています。ただ、ドライポンプといっても多くの型があり、それぞれの型によって長所や短所が異なります。
例えば、スクリュー型やダイアフラム型、ルーツ型が挙げられます。そこで、今回はスクリュー型ドライポンプに絞って解説していきます。
そのスクリュー型ドライポンプには、どのような仕組みや特徴があるのか。また、どのような用途で使われるのかを紹介します。
合わせて、ドライポンプの選び方やおすすめのメーカーも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
スクリュー型ドライポンプの基本構造と動作原理をわかりやすく解説

スクリュー型ドライポンプは、産業分野において高い信頼性と安定した排気性能を求められる現場で広く採用されています。騒音や振動を抑えつつ、高真空から大気圧まで対応できる点が評価されていますが、その背景には独自の構造と動作原理があります。こちらでは、スクリュー型ドライポンプの内部構造とガス排気の仕組みを解説します。
◇スクリュー型ドライポンプの内部構造

スクリュー型ドライポンプの中核を成すのが、対向して配置された一対のスクリューローターです。これらのローターは、互いにかみ合うように設計されていますが、実際には直接接触することなく回転します。この非接触構造により、摩耗の発生を抑えながら長時間の連続運転が可能となっています。
スクリューローターは、精密加工されたねじ形状を持ち、回転に伴ってガスを軸方向へと移送します。ローターの配置は非常に重要で、左右の回転位相や隙間寸法が適切に管理されることで、安定した排気性能が維持されます。
ローターを収めるケーシングは、ガスを閉じ込めながら効率よく搬送する役割を担っています。ケーシング内壁とローターの間には微細なクリアランスが設けられており、これによってガス漏れを最小限に抑えつつ、接触による摩耗を防いでいます。この関係性が、スクリュー型ドライポンプの高い耐久性と低振動性を支えています。
また、非接触構造を成立させるためには、高精度な加工技術と軸受設計が不可欠です。ローターの回転は軸受によって正確に支持され、長期間にわたり安定した運転状態を維持します。この構造が、メンテナンス頻度の低減や装置寿命の延長につながっています。
◇ガス排気の流れと圧縮プロセス
スクリュー型ドライポンプでは、吸気口から取り込まれたガスが、スクリューローターの回転によって内部へと引き込まれます。ガスはローターとケーシングによって形成される空間に取り込まれ、回転に伴って排気側へと移動します。
この過程で特徴的なのが、ガスの圧縮が段階的に進む点です。スクリューローターのねじ形状により、ガスが移動するにつれて内部空間の容積が徐々に小さくなり、自然な形で圧縮が行われます。このため、急激な圧力変化が発生しにくく、振動や騒音を抑えた排気が可能となります。
圧縮されたガスは最終的に排気口へと導かれ、大気側へ排出されます。この一連の流れは連続的に行われるため、吸気から排気までが途切れることなく進行します。結果として、安定した排気性能が確保され、高真空域から大気圧付近まで幅広い圧力範囲に対応できます。
さらに、ガスの流れが一定方向に制御されていることも、安定排気につながる要因です。逆流や脈動が起こりにくく、プロセスへの影響を最小限に抑えることができます。これらの動作原理が、スクリュー型ドライポンプの高い信頼性と、多様な産業用途での採用を支えています。
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スクリュー型ドライポンプの特徴3選

スクリュー型ドライポンプには、3つの特徴があります。
以上のような長所を挙げたのでそれぞれ見ていきましょう。
①騒音や振動が少なくコンパクトな設計
騒音や振動が少ないことは、機械を扱う工場にとって、近隣住民に迷惑をかけることなく、製品開発を行うことができます。また、振動が少ないことはドライポンプの機械に負担をかけることもありません。
そのため、機械の取替えやメンテナンスも最低限に抑えることが可能です。また、スクリュー型ドライポンプはコンパクトな設計の製品も存在します。
コンパクトな設計をしていることで、工場に配置する際のスペースを取らず、持ち運び等も容易に行うことができます。
②耐摩耗性が優れているため、メンテナンスが容易
スクリュー型ドライポンプの2つ目の長所は、耐摩耗性が優れているため、メンテナンスが容易なことです。
スクリュー型ドライポンプはローターが回転をしているため、回転によって、ケーシングを傷つけるとポンプが機能しなくなります。そのため、ローターやケーシングが、回転の摩擦にも耐えられるような構造になっており、機械の寿命が非常に長くなります。
また、スクリュー型は他のドライポンプに比べ比較的シンプルな構造をしています。そのため、部品交換やメンテナンスが容易であると同時に、ランニングコストも抑えられます。
③高真空から大気圧などの圧力に対応している
スクリュー型ドライポンプの3つ目の特徴は、高真空から大気圧などの圧力に対応していることです。
スクリュー型ドライポンプは、大気圧から高真空まで幅広い圧力範囲に対応可能で、多様なプロセスでの使用に適しています。この特性により、製造工程や研究開発など、さまざまな分野で活用されています。
さらに、圧力変動が少なく、安定した排気性能を持つため、高い精度が求められる工程でも信頼性の高い運用が可能です。これらの特徴は、効率性と精度を両立させたい現場で大きなメリットとなります。
他方式ドライポンプとの比較でわかるスクリュー型の特徴

ドライポンプには複数の方式があり、用途や運転条件によって適したタイプは異なります。なかでもスクリュー型は、多様な産業分野で採用されていますが、その理由は他方式との違いを理解することで明確になります。こちらでは、代表的なルーツ型やスクロール型と比較しながら、スクリュー型ドライポンプの特長や選ばれる背景を整理します。
◇ルーツ型ドライポンプとの違い
ルーツ型ドライポンプは、二つのローターが回転することでガスを搬送する構造を持ち、高い排気速度を確保しやすい点が特長です。主に中真空域での使用に適しており、スクリュー型ドライポンプと組み合わせて使用されるケースも多く見られます。
一方で、ルーツ型は単体では高真空域への対応が難しく、前段ポンプや補助装置が必要になる場合があります。また、ガスを圧縮する仕組みを内部に持たないため、排気側で圧力差が生じやすく、運転条件によっては脈動や騒音が発生することがあります。
これに対し、スクリュー型ドライポンプは内部で段階的にガスを圧縮しながら排気する構造を持ちます。そのため、単体でも広い圧力範囲に対応しやすく、装置構成をシンプルに保てます。騒音や振動を抑えた安定運転が求められる現場では、スクリュー型の優位性が発揮されます。
◇スクロール型ドライポンプとの違い
スクロール型ドライポンプは、渦巻き状のスクロールを用いてガスを圧縮・排気する方式です。構造が比較的コンパクトで、静音性に優れている点が評価されています。研究設備や分析装置など、クリーンで静かな環境が求められる用途で多く使用されています。
ただし、スクロール型は可動部が接触しながら動作する構造のため、長時間の連続運転や粉体・腐食性ガスを含むプロセスでは摩耗や劣化が進みやすい傾向があります。また、排気量が限定されるため、大流量が必要な生産設備では能力不足となる場合があります。
スクリュー型ドライポンプは、非接触構造を採用しているため、摩耗を抑えながら連続運転が可能です。排気量の選択肢も幅広く、大規模な製造ラインやハードプロセスにも対応しやすい点が大きな違いといえます。
◇クロー型・ベーン型との比較
ドライポンプには、クロー型やベーン型といった方式も存在します。クロー型は比較的シンプルな構造で中真空域に強みを持ち、ベーン型は小型装置向けとして利用されることがあります。しかし、これらの方式は対応できる圧力範囲や処理ガスの種類に制限があり、用途が限定されやすい傾向があります。
スクリュー型ドライポンプは、高真空から大気圧近傍まで対応できる柔軟性を持ち、腐食性ガスや凝縮性ガスを含む工程にも適応しやすい設計が可能です。そのため、工程条件が厳しい現場や将来的なプロセス変更を見据えた設備構成において、有力な選択肢となります。
◇なぜスクリュー型ドライポンプが選ばれるのか

他方式と比較すると、スクリュー型ドライポンプは初期導入コストが高くなる傾向があります。しかし、広い圧力範囲への対応力、安定した排気性能、耐久性の高さを総合的に評価すると、長期運用におけるメリットは大きいといえます。
特に、半導体や電池、ディスプレイ関連の製造工程では、プロセスガスの性質が厳しく、装置の信頼性が生産性に直結します。このような環境下では、トラブルリスクを抑え、安定稼働を実現できるスクリュー型ドライポンプが選ばれる傾向にあります。
他方式との違いを正しく理解したうえで選定することが、設備全体の最適化と長期的な安定運用につながります。
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スクリュー型ドライポンプが向いている工程と注意が必要な工程

スクリュー型ドライポンプは、高い信頼性と幅広い対応力から多くの産業分野で導入されています。ただし、すべての工程に万能というわけではなく、工程条件によっては注意が必要なケースもあります。
こちらでは、スクリュー型ドライポンプが特に力を発揮する工程と、導入時に慎重な検討が求められる工程について整理し、設備選定の判断材料となるポイントを解説します。
◇スクリュー型ドライポンプが向いている工程
スクリュー型ドライポンプが適している代表的な工程の一つが、腐食性ガスや反応性ガスを扱うプロセスです。非接触構造を採用しているため、内部摩耗を抑えながらガスを安定して排気できます。耐食コーティングや材質選定によって、化学薬品を使用する工程でも長期運用が可能です。
また、凝縮性ガスや粉体を含む工程にも適しています。スクリュー型は内部構造が比較的シンプルで、ガスの流れが一定方向に制御されているため、ガス滞留や詰まりが起こりにくい設計が可能です。適切な前処理装置や排気ラインと組み合わせることで、ハードプロセスにも対応しやすくなります。
長時間連続運転が求められる工程も、スクリュー型ドライポンプの得意分野です。非接触ローターによって摩耗が抑えられるため、定常運転を前提とした製造ラインでも安定稼働を維持しやすくなります。半導体や電池、ディスプレイ関連の量産工程では、この特性が高く評価されています。
さらに、高真空から大気圧付近まで幅広い圧力範囲を扱う工程にも向いています。工程ごとに真空条件が変動する場合でも、単体で柔軟に対応できるため、装置構成を簡素化しやすくなります。これにより、設備全体の管理負荷やトラブルリスクの低減につながります。
◇注意が必要な工程・条件

一方で、スクリュー型ドライポンプの導入にあたって注意が必要な工程も存在します。まず、極低圧領域のみを目的とした用途では、スクリュー型の性能を十分に活かしきれない場合があります。このようなケースでは、他方式のポンプや補助装置との組み合わせを含めた検討が求められます。
初期導入コストを最優先で抑えたい工程においても注意が必要です。スクリュー型ドライポンプは高精度加工や耐久設計が施されている分、初期費用が高くなる傾向があります。短期間の使用や小規模設備では、過剰な性能となる可能性があるため、運用期間や稼働条件を踏まえた判断が重要です。
また、断続運転が中心となる工程では、運転方式との相性を確認する必要があります。頻繁な起動停止を繰り返す環境では、制御条件や周辺機器の設計によっては効率が低下することがあります。適切な制御設定や運用ルールを事前に検討することが不可欠です。
処理ガスの性状によっては、追加対策が必要となる場合もあります。大量の粉体や粘性物質を含む工程では、トラップやフィルターの設置、定期的な点検体制を整えなければ、排気性能の低下を招くおそれがあります。スクリュー型ドライポンプの特性を理解したうえで、周辺設備との組み合わせを含めた設計が求められます。
スクリュー型ドライポンプは、工程条件と適切に合致した場合に高い効果を発揮します。向いている工程と注意が必要な工程を見極めることが、安定運用と長期的な設備価値の最大化につながります。
スクリュー型ドライポンプの用途3選

スクリュー型ドライポンプの用途は主に3つあります。
以上の3 つの用途について詳しく解説していきます。
1.半導体製造業

最初に紹介するスクリュー型ドライポンプの用途は半導体製造業です。半導体製造業では、主に半導体製造の工程において使用します。
半導体製造の工程では、半導体基板を化学薬品で削り出す際のガスを排出したり、薄膜を形成する工程の真空ポンプとして使います。半導体製造業がスクリュー型ドライポンプを取り扱うことに適しているのは、次の2つの理由が挙げられます。
1つ目は、化学薬品で発生したガスを排気する必要があるからです。化学薬品で発生したガスを排気するには、スクリュー型ドライポンプを使用する必要があります。
2つ目は、耐腐食性があるからです。化学薬品を使うため、耐腐食性のコーティングを施す必要があり、スクリュー型ドライポンプにはそれが施されています。
つまり、スクリュー型ドライポンプは、半導体製造において欠かせない製品です。
2.リチウム電池製造業

スクリュー型ドライポンプを取り扱う2つ目の用途は、リチウム電池製造業です。こちらは主にリチウム電池の製造に使われます。
具体的なリチウム電池製造では、リチウム電池のセル形成や電極脱ガスの吸引等に使用されます。その他にも、電極乾燥のプロセスや電解液の充填で、スクリュー型ドライポンプを使用します。
スクリュー型ドライポンプが適している理由としては、次の2つが挙げられます。
1つ目はリチウム電池製造には高い真空度が求められることです。スクリュー型ドライポンプは電極やセパレータの乾燥、電解液中のガスの除去を行うため高い真空度が実現できます。
2つ目は、電極やセパレータ部分を短時間で乾燥させないといけないため、大流量の排気が必要だからです。スクリュー型ドライポンプは大流量の排気が可能なため、生産性の向上に貢献します。
つまり、リチウム電池製造業において、スクリュー型ドライポンプは必要不可欠です。
3.液晶パネル製造業

次の業界は液晶パネル製造業です。液晶パネル製造業では主に液晶パネル製造の工程に使われています。
液晶パネル製造において、スクリュー型ドライポンプが適しているのには次の理由が2つ挙げられます。
1つ目は、高い真空度が実現できるからです。この高真空度によって、薄膜の形成や異物混入防止の役割を果たします。
2つ目は、スクリュー型ドライポンプが耐腐食性に優れているからです。スクリュー型ドライポンプは液晶パネル製造の工程において、様々な化学物質が使われます。その化学物質にさらされても、性能が低下しにくくなります。
つまり、液晶パネル製造の工程において、スクリュー型ドライポンプは必要不可欠です。
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スクリュー型ドライポンプの価格相場とコスト構造を整理

スクリュー型ドライポンプは、高い性能と耐久性を備えた産業用設備として評価されていますが、導入にあたっては価格やコスト構造を正しく理解することが重要です。本体価格だけで判断すると、運用開始後に想定外の負担が生じる可能性があります。
こちらでは、スクリュー型ドライポンプの価格相場と、初期費用からランニングコストまでを含めたコスト構造を整理し、導入判断に役立つ視点を解説します。
◇スクリュー型ドライポンプの本体価格相場

スクリュー型ドライポンプの本体価格は、排気速度や到達真空度、対応ガスの種類などによって大きく異なります。比較的小型で研究用途や補助的な工程に使用される機種では、数百万円前後から導入可能な場合があります。一方で、半導体や電池製造などの量産工程で使用される中型から大型機では、数千万円規模となるケースも珍しくありません。
価格差が生じる要因としては、スクリューローターの加工精度や材質、耐食・耐摩耗コーティングの有無が挙げられます。処理ガスの性状が厳しい工程ほど、高度な表面処理や設計が求められるため、本体価格も高くなる傾向があります。また、制御機能や安全機構の充実度も価格に影響します。
◇初期費用に含まれる主なコスト
スクリュー型ドライポンプの導入時には、本体価格以外にも複数の初期費用が発生します。代表的なものとして、据付工事費や配管工事費、電源工事費などが挙げられます。設置環境によっては、防振対策や排気処理装置の追加が必要となり、これらも初期費用に含めて検討する必要があります。
さらに、工程条件に応じて前段ポンプやトラップ、フィルターなどの周辺機器を組み合わせる場合があります。これらの装置は、ポンプ本体の性能を最大限に引き出す役割を担う一方で、導入コストを押し上げる要因にもなります。初期段階で必要な構成を明確にすることが、後からの追加投資を防ぐポイントとなります。
◇ランニングコストの内訳

運用開始後に継続的に発生するのがランニングコストです。主な項目としては、電力消費、定期点検、消耗部品の交換費用などが挙げられます。スクリュー型ドライポンプは非接触構造により摩耗が少なく、他方式と比べて消耗部品が限定される傾向がありますが、ゼロではありません。
特に、軸受やシール部品、排気系部材は使用条件に応じて交換が必要となります。処理ガスが厳しい工程では、部品の劣化が早まる場合もあるため、運用条件に応じたメンテナンス計画が重要です。電力消費についても、排気速度や運転時間によって差が生じるため、長時間運転を前提とする場合は省エネ性能の確認が欠かせません。
◇長期視点で見るコスト評価の考え方
スクリュー型ドライポンプは、初期費用が高めである一方、長期運用における安定性やトラブルリスクの低さが評価されています。突発的な停止や頻繁な修理が発生すると、生産ライン全体に影響を及ぼすため、設備の信頼性はコスト評価において重要な要素となります。
そのため、導入時には本体価格だけでなく、耐用年数やメンテナンス頻度、停止リスクを含めたトータルコストで判断することが求められます。結果として、初期投資が高くても、長期的にはコストパフォーマンスに優れるケースも少なくありません。
スクリュー型ドライポンプの価格相場とコスト構造を正しく理解することが、合理的な設備投資につながります。
ドライポンプメーカーを選ぶときのポイント3選

スクリュー型ドライ真空ポンプについて、その特徴や長所をご紹介してきましたが、設備導入時には信頼できるメーカーの選定が不可欠です。
なぜなら、スクリューローターの加工精度や表面処理技術は各社で異なり、これらは真空性能や耐久性に大きく影響を与えるためです。また、導入後のアフターサポートの充実度は、ローターの摩耗状態の確認や適切な予防保全といった維持管理の質に直結するでしょう。
そこで、あなたに最適なドライポンプメーカーを選定いただくためのポイントをご説明します。
1.複数のメーカーを比較検討する
各メーカーが提供するカタログやウェブサイトを確認し、それぞれの製品の特長や性能、価格帯を比較することで、自分のニーズに最も合った製品を選べます。
例えば、圧力範囲、排気速度、エネルギー効率、メンテナンスのしやすさ、さらには騒音や熱の発生量といったポイントがメーカーごとに異なるため、用途や設置環境に合うかどうかを慎重に検討しましょう。また、メーカーのサポート体制や保証内容も重要です。
複数の選択肢を比較することで、製品の強みと弱みが明確になり、長期的にコストパフォーマンスの良い選択ができるでしょう。信頼できるメーカーや代理店に相談するのもおすすめです。
2.実績と信頼のある会社か

メーカーや製品の実績と信頼性を確認することは重要です。まず、業界での実績を調べましょう。製品が長期間にわたり広く使用されている場合、それは技術力や製品品質の高さを裏付けるものといえます。
また、アフターサービスが充実しているかどうかも重要なポイントです。万が一故障した場合の対応スピードや、定期的なメンテナンスの提供体制が整っているメーカーを選ぶことで、安心して使用を続けることができます。信頼性の高いメーカーは、トータルでのコストパフォーマンスにも優れているでしょう。
3.価格とメンテナンスが見合っているか
初期費用では、ポンプ本体の価格だけでなく、設置工事や付属装置の導入にかかる費用も含めて検討しましょう。さらに、ランニングコストも見逃せません。
電力消費量や、定期的なメンテナンスに必要な部品交換費用など、長期的なコストを考慮することで、総合的なコストパフォーマンスを判断できます。導入後のトラブル対応や、運用中の技術的な質問に迅速に対応できる体制が整っているかを確認することが大切です。
また、特殊な用途や環境に合わせたカスタム対応が可能なメーカーは、より柔軟にニーズに応えてくれるでしょう。
ドライ真空ポンプを製造するおすすめメーカー3選
ドライ真空ポンプは、メーカーごとの特長を把握しないまま導入すると、過不足のある設備選定につながるおそれがあります。こちらでは、ドライ真空ポンプの導入を検討する際に参考となる、製造実績や製品ラインアップに強みを持つおすすめメーカー3社を紹介します。
神港精機株式会社

神港精機は、真空ポンプをはじめとする様々な産業用機器の製造と販売を行っている日本のメーカーです。
例えば、スクリュー型ドライポンプの開発を筆頭に、薄膜形成装置やプラズマ処理装置という製品も開発しています。このような多数の技術開発の背景には、会社が創業してから75年で培った実績と経験の歴史が生かされています。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | 神港精機株式会社 |
| 設立年月日 | 1949年1月24日 |
| 住所 | 〒651-2271 兵庫県神戸市西区高塚台3丁目1番35号 |
| HP | https://www.shinko-seiki.com/ |
ドライ真空ポンプにおいて、これまで凝縮性ガスや粉体等を吸引するハードプロセスが極めて困難とされていました。しかし、同社では安定した運転を可能にするスクリュー型ドライ真空ポンプ『SST・SSXシリーズ』の開発に成功しています。
同社は、顧客のニーズに応えるだけでなく、常に新しい価値を提供し続ける企業としての信頼を築いてきました。そのため、産業用機器の分野で欠かせない存在となっています。
また、以下の記事にてドライ真空ポンプのおすすめの会社も書いているので、参考にしてみてください。
アネスト岩田株式会社
アネスト岩田株式会社は、到達圧力や排気速度の異なる製品を幅広く製造しており、顧客のニーズに応じたドライ真空ポンプを提供している企業です。
同社では、スクロール式ドライ真空ポンプの製造・販売を行っており、到達圧力は低真空、低~中真空、中真空の3区分に整理されています。さらに、各区分において複数の排気速度の製品を取り揃えている点が特徴です。

| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | アネスト岩田株式会社 |
| 会社住所 | 〒223-8501 神奈川県横浜市港北区新吉田町3176番地 |
| 設立年月 | 1948年6月 |
| 公式サイト | https://www.anest-iwata.co.jp/ |
製品バリエーションが豊富であるため、アネスト岩田で検討する際には、業界や用途、求める性能条件を伝えたうえで、適したドライ真空ポンプを複数候補として提示してもらう方法が有効といえます。
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アルバック株式会社

アルバック株式会社は、さまざまな業界や用途に対応したドライ真空ポンプを製造している企業です。同社では、多様な種類のドライ真空ポンプを取り扱っており、公式ホームページの製品情報ページでは、到達圧力や最大排気速度などの条件を指定して製品を絞り込むことが可能です
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社アルバック |
| 会社住所 | 〒253-0071 神奈川県茅ヶ崎市萩園2500番地 |
| 創業年数 | 昭和27年 |
| 公式サイト | https://www.ulvac.co.jp/ |
用途や必要性能に応じて候補機種を整理しながら検討できるため、製品選定の際には、こうした機能を活用することが有効といえます。
さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。
まとめ

今回はスクリュー型ドライポンプについて紹介しました。
スクリュー型ドライポンプは騒音や振動数が少なく、コンパクトな設計の為、近隣や配置する場所に困ることはありません。また、メンテナンスが容易なことはランニングコストを抑えることは大きな特徴です。
また、ドライポンプメーカーを選ぶときのポイントやおすすめのメーカーも紹介させていただきました。
神港精機は、ドライポンプの開発に長い歴史を持ち、凝固性ガスや粉体という長年スクリュー型ドライポンプが不向きとされていた液体や気体にも対応しています。また、各業界に適したドライポンプを開発しているのがアルバック、大晃機械工業株式会社です。
本記事を参考にしながら、ぜひ貴社の用途に合ったメーカーや製品をお選びいただき、より良い成果の実現にお役立ていただければ幸いです。
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