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真空ドライポンプの選び方完全ガイド|種類・用途・必要スペックとメーカー比較のコツ

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ドライ真空ポンプの導入を検討しているものの、製造メーカーが数多くあるため、どのメーカーのものを選べばいいのか悩む人もいますよね。

そもそも、ドライ真空ポンプには種類があり、製造メーカーごとに販売する種類は異なります。

だからこそ、ドライ真空ポンプの特徴や使用用途を考慮して、導入すべきドライ真空ポンプの種類を絞ったうえで、メーカー選びをすることが欠かせません。

そこで、ドライ真空ポンプの種類を解説し、製造するメーカーの選び方と合わせて、おすすめする製造メーカーを紹介します。

目次

ドライ真空ポンプとは

神港精機株式会社
引用元:神港精機株式会社

ドライ真空ポンプとは排気流路のシールに油や液体を使用しないため、真空側に油などの逆流や拡散をせず、クリーンな真空を実現できる真空ポンプです。

ドライ真空ポンプなら、油や液体の補充や交換といった定期的なメンテナンスが必要ありません。真空側に油などが含まれないことから、クリーンな環境での製造や加工が求められる半導体や医療機器などの分野でも活用されています。

ドライ真空ポンプでは主に低真空を実現できるものの、メーカー次第では中真空まで気体を排出できる真空ポンプもあることを念頭におきましょう。

なお、真空の種類に関して詳しく知りたい人は、次の記事も参考にしてください。

真空の分類5つを紹介!真空ポンプを製造するおすすめ企業3選も

ドライ真空ポンプを製造するメーカーの選び方

選び方
引用元:Photo AC

ドライ真空ポンプを選ぶ際には、次のことを確認してメーカーを選択することをおすすめします。

  • 使用用途
  • 真空の到達度
  • 排気速度
  • 騒音レベル

まずは、ドライ真空ポンプを使い何を行うのかを明確にします。

ドライポンプには種類があるため、用途により適した種類を選ぶ必要があるからです。たとえば、ベーン型は低真空で一定の排気速度が得られるため、印刷機器や包装機械での利用に向いています。

次に、目的の真空状態はどのくらいなのかの検討が欠かせません。ドライ真空ポンプは製品やメーカーごとに真空到達度が異なります。低真空を実現するものが一般的であるものの、中真空まで排気が可能なドライ真空ポンプもあるため、検討前に調査が必要です。

次に、どのくらいの早さで目的の真空に達してほしいのかを確認します。排気速度とは真空への到達速度を指すことばです。高い排気速度を持つドライ真空ポンプは、目的の真空状態へ迅速に到達できます。ただし、排気速度は真空にする空間の広さや構造により性能が左右されやすいことを念頭におく必要もあります。

最後に、作業環境の騒音をどのくらい許容できるのかを考えます。技術の進歩により低騒音・低振動のドライ真空ポンプもあるからです。騒音や振動が少なければ、快適に作業ができるため、作業環境を検討することは大切になります。

上記の4点を検討し、該当するメーカーを選ぶのが賢明です。

真空ドライポンプは“用途→必要スペック→比較”の順で決める

ステップ123
引用元:Photo AC

真空ドライポンプは用途や条件によって適した機種が大きく異なり、選び方を誤ると性能不足やコスト増につながります。こちらでは「用途・必要スペック・比較」の順で整理し、判断しやすい選定手順を解説します。選定はこの順序で整理することで、過不足のない機種選びが可能になります。初めての導入でも迷わず選べるよう、実務に即した視点で分かりやすくまとめています。

◇1分で分かる決め方

天秤
引用元:Photo AC

真空ドライポンプの選定は、以下の手順で整理すると短時間で方向性を判断できます。実務でもそのまま使えるチェックリストとして活用できます。

・用途を明確にする(乾燥、脱気、搬送など)

・対象物の状態を確認する(粉体、蒸気、腐食性の有無)

・必要な真空度を決める(どこまで圧力を下げるか)

・排気速度を設定する(処理時間に応じて決定)

・ガス負荷や混入物を整理する(トラブル防止のため)

・運転条件を確認する(連続運転か間欠運転か)

・設置条件を把握する(電源、スペース、騒音)

・メンテナンス体制を確認する(自社対応か外注か)

・候補機種を複数選ぶ(同条件で比較するため)

・価格とサポート体制を踏まえて最終判断する

この手順で整理することで、選定時の抜け漏れを防ぎやすくなります。特に初期段階で用途とスペックを明確にしておくことが、失敗しない選定につながります。

◇用途

まず、どの工程で使用するのかを明確にすることが重要です。乾燥、脱気、搬送、吸着など用途によって求められる性能は大きく異なります。たとえば乾燥用途では安定した真空度が求められますが、搬送用途では排気速度が重視される傾向があります。

また、対象となる物質の状態も確認が必要です。粉体が含まれる場合や蒸気が発生する場合、腐食性ガスが含まれる場合では、対応できるポンプの種類が限られます。これらを事前に整理しておくことで、選定の方向性が明確になります。

◇必要スペック

用途が決まった後は、必要なスペックを具体的に整理します。特に重要となるのは真空度と排気速度です。どこまで圧力を下げる必要があるのか、どれくらいの時間で到達させたいのかを明確にします。

さらに、ガス負荷や混入物の有無も重要な判断材料です。凝縮性のガスや腐食性成分が含まれる場合は、それに対応できる構造が求められます。加えて、連続運転か間欠運転かといった稼働条件や、設置スペースや電源などの設備条件も確認しておく必要があります。これらを数値や条件として整理することで、機種選定の精度が高まります。

◇比較

比較
引用元:Photo AC

必要なスペックが明確になった段階で、複数の機種を比較します。比較の際は、単に性能値だけを見るのではなく、保守性や供給体制、導入後のサポート体制も含めて判断することが重要です。

同じ真空度や排気速度を満たしていても、メンテナンス頻度や部品供給の安定性によって運用コストは大きく変わります。また、設置のしやすさや既存設備との相性も重要な要素です。これらを総合的に比較することで、長期的に安定して運用できる機種を選ぶことができます。

選定時に必ず整理すべき6項目をチェックリスト

チェックリスト
引用元:Photo AC

真空ドライポンプの選定では、性能や価格だけで判断すると運用トラブルやコスト増につながる可能性があります。こちらでは選定時に必ず整理すべき6項目をチェックリスト形式で解説します。事前に条件を明確にすることで、用途に適した機種を無理なく選べます。

◇用途(何を真空にするか)

最初に確認するのが用途です。乾燥、脱気、搬送など目的によって求められる性能は大きく異なります。対象物の状態や工程の内容を具体的に把握することで、適したポンプの方向性が見えてきます。

◇必要真空度(どこまで下げるか)

どのレベルまで圧力を下げる必要があるかを明確にします。必要以上に高い真空度を求めるとコストが増加し、逆に不足すると工程に影響が出ます。用途に応じた適切な設定が重要です。

◇排気速度(どれだけ早く下げるか)

処理時間や生産タクトに関わる重要な要素です。短時間で真空状態に到達する必要がある場合は、十分な排気速度を確保する必要があります。設備全体の効率にも影響します。

◇ガス負荷・混入物(粉体/凝縮/腐食性)

粉体や水分、腐食性ガスが含まれる場合は、対応可能な構造が求められます。これらを見落とすと故障や性能低下の原因になるため、事前の確認が不可欠です。

◇連続運転・停止コスト(稼働率)

コスト
引用元:Photo AC

連続運転か間欠運転かによって、求められる耐久性や消費エネルギーが変わります。稼働率を把握し、停止時のコストも含めて検討することが重要です。

◇設置条件(騒音/電源/排気/スペース)

条件
引用元:Photo AC

設置環境も選定に大きく影響します。電源容量や設置スペース、騒音制限、排気処理の有無などを事前に確認することで、導入後のトラブルを防ぎやすくなります。これらの条件を整理しておくことで、スムーズな導入につながります。

真空ドライポンプの種類別比較|用途別に分かる向き不向きと選定ポイント

ポイント
引用元:Photo AC

真空ドライポンプは種類ごとに構造や性能が異なり、用途に適した選定が求められます。こちらでは主要な7種類について、用途との相性を整理しながら解説します。種類ごとの特徴を理解することで、過不足のない機種選びにつながります。

◇種類別の向き不向き(“用途×種類”マトリクス表)

真空ドライポンプは構造ごとに得意な用途が異なります。用途に対して適した種類を選ばないと、性能不足や故障リスクが高まるため注意が必要です。以下に代表的な用途と各方式の適性を整理します。

■用途×種類マトリクス(目安)

用途スクリュークロースクロールルーツダイアフラムベーン揺動ピストン
乾燥工程
脱気用途
搬送用途
クリーン用途
腐食性ガス△(条件付き)

このように、同じ真空ポンプでも用途によって適性は大きく異なります。性能値だけでなく、使用環境や対象物の性質を踏まえて選定することが重要です。

◇スクリュー

スクリュー式は幅広い用途に対応できる汎用性の高さが特徴です。比較的高い真空度を安定して維持でき、乾燥や脱気などのプロセスで多く採用されています。

ガス負荷への耐性も高く、水分や一定の混入物がある環境でも使用しやすい点が強みです。一方で初期コストはやや高くなる傾向があり、用途によってはオーバースペックとなる場合もあります。安定運用を重視する現場に適しています。

◇ルーツ

ルーツ式は高い排気速度が特徴で、大量のガスを短時間で処理する用途に適しています。搬送用途や粗引き工程で多く使用され、他のポンプと組み合わせて使われるケースも多く見られます。

単体でも使用可能ですが、高真空域では補助ポンプとの併用が前提となるケースが一般的です。スピード重視の工程に向いています。

◇クロー

クロー式は構造がシンプルで、メンテナンス性に優れる点が特徴です。粉体や軽度の汚れに強く、搬送や一般産業用途で幅広く使用されています。

真空度は中程度までの対応が中心となるため、高真空を求める用途には適さない場合があります。保守負担を抑えたい現場に適しています。

◇スクロール

リスク
引用元:Photo AC

スクロール式はオイルを使用しないクリーンな運転が特徴で、研究用途や半導体分野などで多く採用されています。振動や騒音が比較的少なく、設置環境の制約がある場合にも適しています。

ただし、大きなガス負荷や粉体が多い環境には不向きです。清浄性を重視する用途に適しています。

◇ダイアフラム

ダイアフラム式は耐薬品性に優れ、腐食性ガスや特殊ガスを扱う用途に適しています。構造的に気密性が高く、外部への漏れを抑えやすい点も特徴です。

一方で排気速度や到達真空度には制限があり、大規模な処理には向きません。安全性や耐薬品性を優先する用途で選ばれます。

◇ベーン

ベーン式は比較的シンプルで導入しやすく、安定した性能を発揮します。ただし、ベーン式は摩耗部品の管理が必要であり、特に油回転式では定期的なメンテナンスが求められます。

粉体や腐食性ガスには弱い傾向があるため、使用環境を限定して選定することが重要です。コストと性能のバランスを重視する場合に適しています。

◇揺動ピストン

メリット
引用元:Photo AC

揺動ピストン式は構造が堅牢で、小型設備や簡易用途で利用されることが多い方式です。比較的低コストで導入できる点がメリットです。

ただし、真空度や排気速度には制約があり、大規模な用途や高精度な工程には適しません。限定的な用途や補助的な設備としての利用に向いています。

このように、各方式には明確な向き不向きがあります。用途と使用環境を踏まえて種類を選定することで、性能とコストのバランスを取りながら最適な真空ドライポンプを導入できます。

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真空ドライポンプの失敗例|導入後に困るポイントと回避策

例
引用元:Photo AC

真空ドライポンプは選定時の判断を誤ると、導入後に性能不足や運用トラブルが発生しやすい設備です。こちらでは代表的な失敗例として、真空度不足、ガス負荷の見落とし、保守体制のミスマッチについて解説します。事前に原因と対策を把握することで、安定した運用につながります。

◇真空度不足

必要な到達圧力を十分に検討せずに機種を選ぶと、工程で求められる真空レベルに達しない問題が発生します。結果として乾燥不良や処理時間の増加につながり、生産効率や品質に影響が出ます。

この原因は、用途に対する必要真空度を曖昧なまま選定してしまう点にあります。カタログ値だけで判断するのではなく、実際の運用条件を踏まえて必要な圧力を明確にすることが重要です。

回避するためには、工程条件に基づいて必要真空度を数値で設定し、余裕を持ったスペックを選ぶことが有効です。メーカーへの事前相談も有効な手段となります。

◇ガス負荷見落とし

コストと書かれた木のブロックと電卓
引用元:Photo AC

粉体や水分、腐食性ガスの存在を考慮せずに選定すると、内部の摩耗や詰まりが発生しやすくなります。結果として故障頻度が増え、想定外のメンテナンスコストが発生します。

特に凝縮性ガスや微粒子は見落とされやすく、長期運用で大きなトラブルにつながる要因となります。仕様書だけで判断するのではなく、実際のプロセスで発生する成分を整理することが重要です。

対策としては、対象ガスの性質を事前に把握し、それに対応した構造のポンプを選ぶことが挙げられます。必要に応じてフィルターやトラップの設置も検討することで、トラブルを防ぎやすくなります。

◇保守体制ミスマッチ

チェックシートを持つ作業員
引用元:Photo AC

メンテナンスの頻度や対応方法を十分に確認しないまま導入すると、運用開始後に負担が大きくなるケースがあります。特に専門的な作業が必要な場合、自社で対応できず外部依頼が増えることもあります。

この問題は、導入前に保守条件や部品交換の周期を確認していないことが原因です。設備の性能だけでなく、運用体制も含めて検討する必要があります。

回避するためには、自社の保守体制と機種のメンテナンス要件を照らし合わせて判断することが重要です。サポート体制や部品供給の安定性も含めて比較することで、長期的な運用負担を抑えることができます。

これらの失敗例は、いずれも選定段階での確認不足によって発生します。用途や条件を整理し、必要なスペックと運用体制を事前に明確にすることで、導入後のトラブルを防ぎやすくなります。

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真空ドライポンプの比較基準|第三者視点で判断する評価項目

評判
引用元:Photo AC

真空ドライポンプを選定する際は、単にメーカーや価格だけで比較するのではなく、評価基準を明確にしたうえで判断することが重要です。こちらでは第三者視点での比較項目を整理し、適切な選定につながる判断軸を解説します。評価基準を揃えることで、機種ごとの違いが明確になります。

◇比較表

真空ドライポンプの比較では、同じ条件で評価することが重要です。評価軸が統一されていないと、性能の優劣を正しく判断できません。以下に代表的な評価項目とその定義を示します。

■比較表(主要方式の比較|同一基準で整理)

種類到達圧力排気速度適用プロセスガス耐性保守性導入しやすさ
スクリュー高い高い乾燥・脱気・一般産業○(水分・軽微な混入物)△(コストやや高)
ルーツ低〜中(単体)非常に高い搬送・粗引き○(補助ポンプ前提)
クロー搬送・一般用途○(粉体に強い)
スクロール中〜高クリーン用途・研究△(粉体に弱い)
ダイアフラム低〜中腐食性ガス・研究◎(耐薬品性)
ベーン一般用途△(摩耗部品あり)
揺動ピストン小規模用途

【評価項目と定義】

チェックリスト
引用元:Photo AC

・到達圧力:どのレベルまで真空状態を実現できるかを示す指標

・排気速度:どれだけ短時間で真空状態に到達できるかの能力

・適用プロセス:乾燥、脱気、搬送など用途への適合性

・保守性:メンテナンスの頻度や作業負担の大きさ

・供給体制:部品供給やサポート対応の安定性

・導入しやすさ:設置条件や既存設備との適合性

これらの項目を基準として比較することで、性能だけでなく運用面まで含めた判断が可能になります。特に保守性や供給体制は、長期的な運用コストに大きく影響するため、重要な評価ポイントです。また、比較は用途条件に対して適しているかという視点で行うことが重要です。

本記事では、各方式を同一条件で比較しています。数値や性能の目安はメーカー公式の仕様情報をもとに整理しています。用途や運用条件によって最適な機種は異なるため、最終的な選定は個別条件に基づく確認が必要です。

【出典】

・各メーカー公式サイト(製品仕様・技術資料)

・真空技術に関する業界資料・展示会公開情報

・各社カタログ・技術解説資料

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ドライ真空ポンプを製造するおすすめメーカー3選

最後に、ドライ真空ポンプを製造するおすすめメーカーを3つ紹介します。

神港精機株式会社

出典:神港精機株式会社
項目詳細
会社名神港精機株式会社
所在地(本社)〒651-2271
神戸市西区高塚台3-1-35
電話番号078-991-3011
公式ホームページhttps://www.shinko-seiki.com/
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